椎間板の中身
2006年05月14日
椎間板の壁は「線維輪(せんいりん)」と呼ばれ、コラーゲン繊維の束によるシートが同心円状に重なって出来ています。
そして、その中身が「髄核(ずいかく)」です。髄核には「プロテオグリカン」が大量に含まれており、これは水分を吸着する機能を持っています。
髄核は7 0 〜9 0 %の水分を含んでおり、これが「クッション」の役割を果たしているんです。
「椎間板が傷んでいますね。」と病院で言われた方もおられるのではないでしょうか?
実は、椎間板の中身の髄核。この水分は幼児期がもっとも高く、年齢が進むにつれて減っていきます。
したがって、個人差はありますが、少しずつ椎間板のクッション作用は衰えていくんですね。
でもご心配なく。椎間板が傷んでも必ずしも腰痛の原因にはなりません。
では、腰痛はなぜ起こるのでしょうか?
椎間板はゴム風船?
2006年05月14日
椎間板ヘルニアで馴染み深い「椎間板( ついかんばん)」というこの言葉は良く耳にするのではないでしょうか?いったいどんな構造なのでしょうか?
椎間板は「椎体と椎体の間」にあって背骨全体の高さの約20〜30%を占めています。
そして、椎体に接している椎間板の上と下の部分は「終板( しゅうばん)」と呼ばれ、そこには「硝子軟骨( しょうしなんこつ)」と呼ばれる軟骨があって境を作ってるんです。
少々専門的になってしまいましたね。わかりやすくガイドしましょう。
椎間板は、「厚い壁を持った弾力性のあるゴム風船」のようなものなんです。
そして中には水分を多く含んだ「芯」が詰まっているんです。
そうです。椎間板は「背骨のクッションの役割」を果たしているんですね。
腰椎の構造
2006年05月14日
腰椎(ようつい)は5個の脊椎の骨から成っています。1個1個の脊椎の骨は複雑な形です。
下記の図で解説しますね。

まず、前の方には円柱の形をした「椎体」という骨があります。
そして「椎体」と「椎体」の間にあるのが「椎間板( ついかんばん)」です。
後ろには骨のでっぱりがあります。背中の真ん中を指でなぞってみてください。
ゴツゴツした骨の突起を触れませんか?
これが「棘突起( きょくとっき)」と呼ばれる骨なのです。
背骨はS字でバランスをとっている
2006年05月14日
私たちの背骨は、前後にバランスの良い3 つのカーブをとっています。
これを「S字型」のカーブと言います。
人の体をヨコからまじまじと見たことはありますか?是非一度、家族、友人、恋人の体を「ヨコ」から見てみましょう!
実は「頚椎」の部分では前方に、「胸椎」では後方に、そして「腰椎」では前方に凸型のカーブを描いています。そうです。
全体として「S字型」を呈しています。何故でしょう?
勘の良い方はわかったでしょうか。実は「バランス」をとっているのです。前後に3 つのカーブを取ることによってバランスの良い「たわみ」を持っているのです。この「たわみ」が大事なのですね。
人間の体は本当によく出来ていると感心します。
腰ってどこ??
2006年05月14日
では、腰はどこを指しているのでしょうか?
ウエストのくびれている部分でしょうか?それとも、お尻の部分まで腰なんでしょうか?
整形外科では、英語で背中の痛みを「back pai n」( バック・ペイン) 腰痛のことを「l ow back pai n」( ロー・バック・ペイン) と言います。
つまり、腰痛は背中の下の方の痛みという表現をしています。
腰の範囲はかなりあいまいなのですね。実際、腰痛もかなり広い範囲で使われ
ています。
腰という漢字の意味
2006年05月14日
私たちが日常使っている「腰」という漢字。
これは腰が体の要であることを示しています。もともと、つくりに当たる「要」の字は中央に人間の頭、下部は女性のウエストが細いのを意味して「女」の字を配したそうです。
イメージ湧きましたか?
「腰が重い、軽い」・「腰抜け」・「逃げ腰」・「話の腰を折る」これらは日常会話でも良く使われていますね。
「必要」・「要求」・「要領を得る」などは重要な意味で使われています。
そうです。まさに「腰は体の要」なんです。
腰痛は国民が訴える一番多い症状
2006年05月14日
国民が訴える症状で一番多いのは何だかご存知でしょうか?
それは…「腰痛」です。
平成12年度の国民生活基礎調査では人口1000人あたりに腰痛は93人でトップ。
6 5 歳以上になると201人と倍増します。ちなみに2位は肩こりです。
高齢化社会が進む現在、われわれ整形外科医の役割は増すばかりです。
医学的内容において間違った記載が無い事を脊椎(せきつい)の専門医に監修してもらった上でみなさんに提供しています。時間と労力もかかっています( 苦笑)。
ぜひ、最後までお読みいただき少しでも役立てて頂ければ幸いです。
特に、おじいちゃん、おばあちゃんには巻末にある特別付録をプリントアウトしてプレゼ
ントして下さい。腰痛対策には予防が一番ですから